起業を考える
起業を実現させるためのプロセスについて経営学から理論的にアプローチしていきます。
起業を考えたら
起業をしよう!独立をしよう!と考えてもまずどうしたらいいかわからなかったりしますよね。
最初にどういったビジネスをするのか(お店を作るのか)をしっかり考えてみましょう。
まず3C分析という手法を用いてみましょう。
3C分析とは自社(Company)、競合(Competitor)、顧客(Costomer)の3つのCを考えてビジネス戦略を考える手法です。
1. 自社(自分)について考える
自分の学歴、職歴、趣味等、これまでやってきたことをしっかり振りかえってみましょう。
そして自分の「強み」と「弱み」をどんどん書き出していきます。起業時は特に「強み」のほうを重視しましょう。
ここで大事なことは「紙に書き出すこと」です。
頭の中で考えていてもまとまりません。
もう一つのコツは「ビジネスに関係なさそうでもなんでも書き出してみること」です。
なかなか思いつかないという方のためにちょっと具体例でみてみましょう
柴森忠司税理士事務所について(笑)
「強み」ってなんだろうっと考えていくと・・
・銀行で融資担当の経験がある
・大手企業で会計・申告・財務等の経験がある
・大手企業の経営手法について実践してきた
・コミュニケーションを取るのが得意
・外資で働いていたのでそこそこは英語ができる
・フットサルをやっている
・アウトドアが好き
などなど
次に「弱み」ってなんだろうっと考えていくと・・
・税理士事務所での勤務経験がない
・それゆえ、税理士業界特有のやり口は知らない
・自分が勤務していた会社の税務調査しか経験がない
などなど
2. 競合(業界)について考える
業界の状況を考えます。といってもどうやって調べたらいいかわからないですよね
そこで・・・
自分がこんなお店にしたいな、こんなビジネスがしたいな、と思っているのとだいたい同じコンセプトの会社(お店)をみつけます。
そして、そこの売上はどんなものかをまずチェックします
売上=(客数)×(単価)ということを意識してください。
次にどんな経費(コスト)がかかっているかを考えます。
仕入代金、家賃、人件費、光熱費などなどです
するとだいたいどんな利益構造かわかってきますね。
いくつかみているとだんだん業界のことがわかってきます。(たぶん・・)
3. 顧客について考える
お客さまはどんなモノを欲しているんでしょうか。
ここでは「セグメンテーション」→「ターゲティング」という流れで考えてみましょう。
聞きなれない言葉かもしれませんが、まず「セグメンテーション」を行います。
「セグメンテーション」とはお客さまを種類ごとに分類してニーズを把握することです。
たとえば税理士業界でいいますと・・
・新規開業としようとしている人・・・なるべく安くやってほしい。これからパートナーになれる税理士とつきあいたい。
・開業後売上が伸びてきて社員数も増えてきている会社・・・経理に人をさきたくない。なんでもやってくれる税理士とつきあいたい。
・売上は安定してきているが競争力をつけたい会社・・・固定費削減のために業務改善をしてくれたり、予算管理の手法を導入してくれる税理士とつきあいたい。
・売上は大きくなっているが資金調達を必要としている会社・・・資金調達の手法をアドバイスしてくれる税理士とつきあいたい。
・経営者が後継者問題を考えてきつつある会社・・・事業承継問題に詳しい税理士とつきあいたい。
・相続専門
などなど
いろいろな種類のお客さまを想定して、どんなことが求められているかをしっかり考えます。
そして、「ターゲティング」とは、「セグメンテーション」により分類されたどのお客さまをターゲットとするかを、自社(自分)の強みを念頭におきながら考え、ターゲットを絞っていくことです。
これらの3つのCを分析していくと、だんだん自分のやりたいビジネス、やりたいお店がイメージできてくると思います。
まずはしっかり自分の将来像を見据えて、ビジョンを作り上げることが大事です。
事業戦略を考える
次の更新まで少々お待ちくださいませ。